小説

姉妹探偵

『姉妹探偵』第1編 冷徹な天使と、慈悲深き悪魔009

私たちは、道路を渡ってすぐの場所にある煌良ちゃんの城――紅茶専門店『Royal Leaf』、通称「霧笛(むてき)のティーハウス」へと歩き出した。 重厚な木の扉を開けると、『ボーッ……』という、船の霧笛を思わせる低く太いベルの音が店内に響き渡...
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『姉妹探偵』第1編 冷徹な天使と、慈悲深き悪魔008

ふと、くだらないことを思う。 この会話、ハンドルの向こうにいるタクシーの運転手には、どう聞こえているだろう。「帰宅した後、晩ごはんをどうするか決めていない」程度の話に聞こえているに違いない。 まさか、黒いケープを纏ったこの美しい女性が犯罪科...
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『姉妹探偵』第1編 冷徹な天使と、慈悲深き悪魔007

3年ぶりの再会。積もる話は山ほどある。まずは労わなきゃ。 「お帰りなさい! お疲れ様、長旅で疲れたでしょ。お腹空いてない? 何か食べて帰る?」 私が矢継ぎ早に質問すると、姉はほんの一瞬だけ思考する素振りを見せ、即答した。 「そうね。タクシー...
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『姉妹探偵』第1編 冷徹な天使と、慈悲深き悪魔006

この遺産相続にあたり、姉が弁護士に相談しつつ、法的手続きを全て進めてくれた。私は法学部に行っているのに、何の役にも立てなかった。大学に入学したてで、法律の勉強は始まったばかりだったとはいえ、姉に守られるだけの自分が不甲斐なくて仕方なかった。...
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『姉妹探偵』第1編 冷徹な天使と、慈悲深き悪魔005

空港へ向かう電車のリズムに揺られながら、私はふと、窓の外を流れる灰色の景色に過去を重ねた。 悲しいことに、私たち二人の両親はもういない。 2032年5月。突然の事故だった。もうすぐ、あれから3年が経とうとしている。 「時が解決してくれる」な...
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『姉妹探偵』第1編 冷徹な天使と、慈悲深き悪魔004

あれから6年。 世界最高峰の研究機関で、犯罪者の心理と行動、そして科学捜査の全てを吸収し、博士号という最強の武器を手に入れた姉が、帰ってくる。 (お姉ちゃん。……見つけたのかな。悪意を止めるための計算式を) 「発生する前に潰す」という姉の挑...
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『姉妹探偵』第1編 冷徹な天使と、慈悲深き悪魔003

姉がイギリスへ発つと決めたのは、高校3年の秋だった。当時、私はまだ中学生。東大への進学確実と言われていた姉が、突然「ロンドン大学(UCL)へ行く」と言い出した時の、職員室の騒ぎは今でも覚えている。 『なぜ、わざわざ海外なんだ? 日本の司法を...
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『姉妹探偵』第1編 冷徹な天使と、慈悲深き悪魔001

第1部 事件ファイル1 凍てつく指先と雨の旋律(メロディー)第1章 帰国した天才灰色の春、2035年 電車の窓から見える東京の空は、今日も分厚い灰色に覆われていた。 2035年、春。 線路沿いの桜並木は満開に咲き誇り、風に吹かれてひらひらと...
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小説『姉妹探偵』――【登場人物紹介①】澱んだ2035年、人の心の闇を暴く『姉妹探偵』――「論理の魔王」と「共感の天使」キャラクター紹介

こんにちは。 連載スタートするプロファイリング・ミステリー小説『姉妹探偵』。舞台は2035年。 そこは、かつて私たちが夢見た「輝かしい未来」ではありません。 止まらない物価高騰、広がる格差、そして生活苦により荒廃していく人々の心……。 社会...
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登場人物をチキータのメンバーに見立てて、ちょっとした小説を作ってみました。アイデア、話の流れなどは、自分で考えて、文章の編集などをAIにお願いした小説。タイトルは、『姉妹探偵』興味があったら読んでみてください。まだ、製作途中なので、2026...